北海道の防災研究の活用推進

キーワード:寒冷地、防災

背景・内容

災害には普段の備えが大切と言われています。記憶に新しいところでは、2018年に北海道胆振東部地震が発生しましたが、被災地における大きな被害に加え、全道で大規模停電が起こりました。また、2021年には日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定が見直されました。さらに、気象に関わる災害も近年激甚化する傾向にあり、大雨や大雪が生活や産業を脅かしています。災害はどこにでも起こりうることでもありますが、その影響や対策では地域性が見られます。たとえば北海道では、防災の検討において低温や雪という点で本州とは異なった対策を考える必要があります。

関連機関

北海道大学、北見工業大学、室蘭工業大学、北海道立総合研究機構、北海道、日本赤十字北海道看護大学、北星学園大学、他

解決したい課題

・適切な避難のあり方
・災害の周知、避難の呼びかけ方法
・極低温下での避難所の運用
・気候変動による北海道の産業・生活への影響の周知
・気候変動による影響を考慮した産業・生活における適応行動

研究シーズ・技術シーズ

・避難行動の解析、シミュレーション
・災害の周知、避難の呼びかけにおける地形、防災スピーカーの配置、読み上げの影響
・極低温下での避難訓練と課題検討
・気候変動による北海道の産業・生活・災害への影響の解析
・気候変動による影響を考慮した産業・生活・災害に対する対応

取り組み内容

北海道には、災害に関する研究が大学(北海道大学、北見工業大学、室蘭工業大学、日本赤十字北海道看護大学、北星学園大学など)や研究所(寒地土木研究所、北海道立総合研究機構北方建築総合研究所など)において進められています。

これら北海道における大学・研究所の知が災害対応に活用されるよう、自治体や住民などに知っていただき、連携によって活用していただくことが重要です。そこで、オール北海道の災害対応の知を集めたシンポジウムを開催し、それらの知を広く知っていただくと共に、大学・研究機関の連携や、大学・研究機関と自治体の連携を推進していきたいと考えています。まずは、北海道にどういう大学・研究機関のキーとなる研究・研究者がいるのかを広く知ってもらうため、令和4年度には「避難」をテーマとしたシンポジウムを開催しました。令和5年度には「気候変動による北海道の産業・生活・災害への影響」をテーマとしたシンポジウムを予定しています。

▼2023年2月実施

目指したい未来

 災害対策などの分野において、産学官の連携を推進により、北海道の安全を北海道の知で守ることができるような未来にしたいと考えています。