マテリアリティ 03
ビッグファーマーズ共創する植物由来資源利用活性化

帯広畜産大学/北見工業大学/小樽商科大学

アマニ・エゴマなどの植物油に含まれるオメガ3脂肪酸は、体の中に入ると、代謝によってDHAやEPAに変わり、元気な生活へのサポートが期待できます。
帯広畜産大学では、植物に由来する素材から機能性成分を抽出し、食品の付加価値を高める原料として応用するための技術やノウハウを蓄積してきました。
この推進計画では、アマニ・エゴマ・ナタネの搾油後の残さを活用し、食品の健康増進機能やおいしさを高めるための研究開発に取り組みます。

研究代表者

帯広畜産大学 生命・食料科学研究部門 池田 新矢 教授

ω3含有油販売
背景

「原料を売って終わりでいいのか。食卓まで届く商品をつくって、人の笑顔が見たくはないか。」

 

北海道内で栽培の難しいアマニ・エゴマ・ナタネの品質を、半世紀近くに渡って追求し続けてきたベテラン生産者を中心に、志をひとつにした8つの生産者・組織が結集。2019年5月、原料を栽培するだけでなく、自らの手で生産・加工・販売を行うことを使命とする合同会社OMEGAファーマーズが発足しました。同社が加工・販売するのは、アマニ・エゴマの食用オイル。このオイルに含まれるオメガ3脂肪酸は、体の中に入ると、代謝によってDHAやEPAに変わり、元気な生活へのサポートが期待できます。さらに同社は、食用オイルを加工する際に発生してしまう残さを、そのまま廃棄せず有効に活用することを模索しています。食品の高付加価値化に関する研究開発を行ってきた帯広畜産大学はこの取り組みに共感し、同大学の技術・ノウハウを起点として、有効成分の抽出技術を持つ企業、銀行などが集まり、植物油由来の残さを活用するプロジェクトが動き出しています。

※オメガ3脂肪酸:体内でつくられず、食物から摂取する必要がある必須脂肪酸の一つ

※代謝:生体内でさまざまな栄養素が合成・分解されていく過程

※DHA:ドコサヘキサエン酸、必須脂肪酸の一種、青魚のサラサラ成分と呼ばれ、考える・覚える力の維持や健康維持に重要な働きをする

※EPA:エイコサペンタエン酸、必須脂肪酸の一種、青魚のサラサラ成分が、めぐりを維持する働きや前向きな気持ちをサポートする

解決したい地域課題・社会課題

①有効成分の継続摂取による生活習慣病の予防

②地域における6次産業化の推進

③希少な食料油原料生産地の維持・拡大(国内における食料油のうち国産原料はわずか6〜7%程度)

目指したい未来

労働力不足が課題となっている北海道の農業において、志をひとつにした8つもの生産者や組織が集まり、大量栽培が難しいアマニ・エゴマ、そしてナタネの6次産業化に挑んでいます。そして、ここで生み出されるオイルに含まれるオメガ3脂肪酸は、人の体内で自らつくることができず、食事で摂取することが必要な有効成分です。これらは大変チャレンジング、かつ素晴らしい取り組みだと思います。

私たちは、搾油後の残さの活用を技術で支えることによって、美味しくかつ体に良い食品をたくさん生み出し、「食を通して人々を幸せにする」。そんな未来を目指していきたいと思います。

関連F/S調査


重要課題(マテリアリティ)と推進計画

マテリアリティ 01
農林水産業やものづくり産業の生産性・競争力の向上

マテリアリティ 02
地域社会のスマート化・再生可能エネルギーの活用

マテリアリティ 03
環境との両立による持続的な食料供給

マテリアリティ 04
宇宙、農業、デジタルバイオなどの成長産業化・スタートアップの創出

マテリアリティ 05
健康で社会参加できる共生のまちづくり